いちにーにーごー

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https://allreviews.jp/review/901

上記リンクは俵万智さんによる火垂るの墓への書評なんですけれど、めちゃめちゃ共感したので貼っておきます。

 

火垂るの墓』も、「こんなにせつなく一生懸命生きている兄妹を死なせた戦争は悪い」という文脈よりも、「戦争という悲惨な状況のなかで、こんなにせつなく一生懸命生きた兄妹がいた」という文脈で読むことが、大切なのではないかと思います。その結果、作品によって戦争を二次体験した私たちは、平和の重みをも知ることができるのでしょう。

 

ここの部分なんですけど、「この世界の片隅に」を見たときにまさしく感じたことでした。あの作品は戦時中にあれほど強く清廉な心で暮らした家庭があったということしか我々には伝えておらず、決して戦争はいけないことだとは伝えてないんですよね(もちろん観客には最終的にそう受け取る自由があるのですが)。あの世界に浸れば浸るほど、あの場で上映されたものは純粋に人の生活であり、人生そのものなんだと感じました。我々はその生活をその場にたまたま生えてた雑草的な立場から覗かせていただいてたに過ぎないんですよね。

ラストのシーンでたくさんの家の光が灯るのを見てこの物語で語られていた生活が決して特別なものではなく、他の家庭においても同様の生活があったことがわかる作りになってて、さらにこの構図が際立ってて、これです…と思いました

 

俵万智さんの語彙をダウンサンプリングして自分練りの感情を山盛りにして書くとこんな感じでしたと言う記事です